- 外務員一種のデリバティブでつまづいている
- 先物取引の頻出問題を知りたい
- 五択問題の得点を稼ぎたい
- 先物取引のイメージ解説
- 2回受験して2回とも出た3つの問題
- 対策方法
デリバティブの一つ目の項目「先物取引」
デリバティブの中でも先物取引は比較的理解しやすい範囲です。
計算問題をマスターして得点源にしましょう。
この記事では、筆者が2回受験して2回とも五択問題で出た問題を3問。対策方法をあわせて記録しています。
先物取引とは
参考書には「先物取引は日本で生まれた制度。お米が不作の年でも必ず買えるように商人が予約したのが始まり」と解説あるのではないでしょうか。
しかし毎回江戸時代にタイムスリップしてお米の不作時を想像するには時間がかかるため、自分事に置き換えて覚えました。
例えば、推しがグッズ販売が決定した時点でグッズを5万円で予約できるようにしてくれます。
その後、推しが超人気出てグッズの価値が爆上がりし販売価格が10万円になったとします。
すると当初予約していたファンは予約時点で払った5万円のままで購入できます。
つまり先物取引とは
あらかじめ定められた期日(発売日)に
特定の商品(グッズ)を
取引時点(予約時)での約定価格で(どんなに高騰しても予約価格で)
売買することを契約する取引
古参オタに優しい制度ですね。
頻出問題(五択問題)
先物取引の参加者
- ヘッジャー(リスク回避)
- アービトラージャー(裁定取引)
- スペキュレーター(利益追求)
この3名は選択問題・五択問題で頻出。点数稼ぐために確実に覚えましょう。
それぞれ自分なりにキャラ設定をすると良いと思います。
ヘッジャーは草食系、アービトラージャーは計算高い系、スペキュレーターは肉食系。
先物理論価格
【問】
ある現物資産の価格が1,800円だった場合の先物理論価格を求めよ。
※短期金利5%、配当利回り2.5%、先物の期限日まで219日
提示されている数字をすべて使用する問題です。
公式を丸暗記して解く問題です。
↓覚える気が失せているとおもいますが一応公式です。
先物理論価格=現物価格×{1+(短期金利ー配当利回り)×満期までの日数/365}
丸暗記は、2つに分けて考えます。
×満期までの日数/365
問題文に日数が登場するときの計算公式は、だいたい〇〇/365。1日あたりのなにかを出すために行う作業です。
※スワップ取引のLIBORの問題はAct/360で、日数が360なので注意。
1+(短期金利ー配当利回り)
1+(短ー利)。金利や利回りは1+〇〇が王道の使い方だと覚えてください。
※債券分野の利回り計算など。
計算は以下4段階で解きます。
【解答】
1.公式に当てはめた
=1800*{1+(0.05-0.025)*219/365}
2.(短ー利)をした
=1800*{1+(0.025*219/365)
3.日数で割った
=1800*(1+0.015)
4.現物価格に短期金利・配当利回りを考慮した利率をかけた
=1800*1.015
=1827
答え:現物1,800円の商品を先物で購入すると1,827円になる。
指数先物取引
【問】
日経225先物を12,000円で10単位売り建て、その後SQ11,000円で決済した。
顧客の受払代金はいくらか。
※売建時の委託手数料は〇〇円、決済時の委託手数料は〇〇円
提示されている数字をすべて使用する問題です。
表を丸暗記して解く問題です。
商品名 | 日経225mini先物 | 日経225先物 | ミニTOPIX先物 | TOPIX先物 |
基準 | 日経平均株価(日経225) | 東証株価指数(TOPIX) | ||
倍率 | ×100 | ×1000 | ×1000 | ×10000 |
この問題はつまりどういう取引なのでしょうか。
受払代金は、売って買って、最終的に手元に残ったお金のことです。
日経平均株価や東証株価指数は商品の価値を指す数字。
SQ(特別清算数値)が何かは深く考えず、換金した時の値段と捉えましょう。
【解答】
1.売ったとき差額で得た損益は
12000-11000=1000
注意したいのが、これは現金ではなく日経225先物という指数商品で取引されているという点です。これを現金に戻していきます。
今回は「日経225先物」なので×1000倍。さらに単位×10単位。
2.結局現金だといくらなのか
1000×1000×10=10000000
これが利益。
あとは支払った手数料を引きます。
売って買っているので、売建時の委託手数料、決済時の委託手数料を両方引きます。
消費税をかけて、利益から引いたものが受渡代金です。(問題によっては消費税を考慮しないと書かれているケースもあります。)
対策方法
苦手な計算問題は、理解フェーズを3段階に分けて考えて攻略ました。
まずは、先物取引をする登場人物をイメージできるようにします。
テキストで理解できなければ、YouTubeや動画解説がおすすめ。人が喋っているものを見るのが一番が早いです。
次に、解き方を覚えます。
ポイントは、同じバターンの問題を連続で繰り返し説くことです。
1問解けたら数値の異なる問題を解いてみましょう。このとき1問目と同じテンポ感で進んだか、できなければ手が止まってしまった部分はどこかを見直しましょう。
最後に、問題自体の暗記です。
ポイントは、全範囲の計算問題だけをランダムで回答すること。
最初はデリバティブだけ。慣れたら全範囲をシャッフルするなど。問題文がパソコンの画面上に出た瞬間、解き方がイメージできるまでトレーニングを重ねます。
↓ユーキャンの問題集は本番に近い問題演習ができるおすすめのテキストです。